一級河川(直轄管理区間)の水温観測は、水質調査時の月1回の観測を基本としており、河川環境を把握するために十分な水温データが取得されていない。今後の気候変動の影響を含めた河川環境の把握のため、水温連続データを取得することを目的に河川水温の継続した観測を行うことが必要である。非接触式水温機器は管理コストの大幅な縮減が期待できる反面、河川では、陸上から水面への斜方向観測、洪水等で変動する流水が対象、降雨や水蒸気等の影響を受ける条件となるため、現状においては連続観測で適用できる観測機器がない。そのため、非接触により洪水に対しても安定的に連続観測が可能であり、維持管理が容易な「非接触式水温機器」を開発した。なお、本技術開発は、国土交通省の『 令和5年度 革新的河川技術部門公募テーマ 』である『 非接触式水温連続観測機器の開発 』として対応し、現場実証を経て観測精度等の確認を実施した。
革新的河川技術部門公募テーマの以下の要求事項に対応
- 河川水温を非接触で連続的に観測が可能で維持管理が容易な機器
- 陸上、橋梁等から非接触による観測が可能な機器
- 平常時の表面水温を連続的に計測できる機器
- 使用温度範囲:-10℃~40℃
- 測定温度範囲: 0℃~40℃
- 測定誤差: ±2℃
- 10分間隔の観測が可能な機器
- 地点の気温を同時に把握することが可能な機器
- 夜間でも観測が可能である機器
- 対雷機能を有するシステム
- 予備電源の確保が可能なシステム
- 固定式観測で水温及び気温データをインターネット等で送信可能なシステム
- 面的に取得した観測値から確定値への補正方法
- 維持管理を含めたライフサイクルコストが接触式水温観測機器より優位であること